オンライン学習で気づいた問題点と対応策について
インターネットを使って勉強を教えてみて、とても便利に感じる一方で、少し不便に感じる点も出てきています。そういった問題点と対応策について紹介しますね。
ビデオ通話のアプリケーションを使い始めてまだ3ヶ月ですので、初歩的な感想に留まりますが、今後私と同じように知り合い同士でオンライン学習を始める場合や、企業のオンライン家庭教師サービスを選ぶときに、何かの参考になればと思い書きます。*1
私とアキとのオンライン勉強会では、お互いにノートパソコンをSkype(ビデオ通話のアプリケーション)で接続し、映像と音声をやりとりして行っています。
始めた頃はすごく便利だなーとはしゃいでいたのですが、少し支障もあります。
文字情報の扱い
勉強が中1の後半に入り、扱う内容も少し複雑になってきて、これまでのように会話だけではコミュニケーションが難しくなってきたのです。
数学だと「マイナス、カッコ、何分の何エックス、掛ける、マイナス何とか…」みたいな会話が続きます。映像はお互いの顔を写すだけで相手の手元のノートが見えないから、音声だけが頼りです。
それを補うために、私が小さなホワイトボードに板書して、カメラに映して文字を相手に伝えていました。こうゆうので百均のもの。
あれこれ口で説明するよりも、板書を見てもらうとすぐに伝わります。それでも最近、まどろっこしく感じる瞬間が増えてきたのです。
- ボードに書く⇒角度や遠近に注意しながらボードをカメラに映す⇒消す、という作業が連続すると意外に手間で時間を食う
- 画面に映るホワイトボードが相手側にとってやや見づらい
というのが原因です。
もうひとつの問題は、
- 教えられる側が書いた手元のノートを、教える側が見られない
ということです。
たとえば、アキが回答した英文を読み上げてもらって、それを聞いた私が正解と認識しても、単語のつづりの間違いや、クエスチョンマークが抜けていることは、アキが書いたノートを私は見られないので、間違いを正すことができません。
特に勉強が苦手な子は、初歩的な書き間違いが頻繁にあるので、教える側が相手のノートを見て、間違いを指摘する必要があります。
以上のオンライン学習の問題点は、企業のオンライン家庭教師サービスでは対策が講じられています。
複数のサービス提供会社のWebサイトをざっと見た限りですが、主に2つの方法がとられています。
- オンラインホワイトボードを使って、画面上のデジタル文字で確認する
- 互いにカメラを2つ使って、顔とノートを同時に映して映像で確認する
1.オンラインホワイトボードの使用
1のオンラインホワイトボードを使う方法は広く用いられているようです。Youtubeで検索して出てきた動画をイメージとして載せます。
お互いに画面上のホワイトボードに文字や図を書き込んで、会話するやり方です。たいていの場合、その会社の独自システムを利用しているようです。
書き込みにはマウスの代わりにペンタブレットが使われていると思います。次の画像みたいなもの。
特に数学は、数式や図を画面でお互いに確認できるととても便利です。
また、教材の写真を画像としてホワイトボードに貼り付けて、そこに書き込んでいく使い方もできます。
あえて課題を挙げると、もし生徒があとから必要とするなら、ホワイトボードに書かれた内容を画像として保存したり、印刷するなどの対応が必要な点です。
また、ペンタブレットの使用にも少し慣れる必要があります。
2.カメラ2台の使用
顔を映すためのカメラとは別に、手元のノートや教材を映すためのカメラを別に用意して、一人でカメラ2台使う方法もあります。Youtubeで検索して出てきた動画をイメージとして載せます。
お互いに手元の教材やノートに直接書き込んで、それが相手に見えるので作業効率は高いですね。
手元を映すために書画カメラを使うようです。次の画像みたいなもの。(必要な機材は有料でのレンタルの対応が多い)
これいいなーと思いました。お互いに手元の教材に書き込んですばやく意思疎通できますし、記述したものがそのまま手元に残るので。
以上はあくまでシステム面に限った話です。
やはり、よい講師に出会うこと、講師と生徒との相性が最も大切だと思います。(サービスの質や価格など会社によっていろいろあると思いますが、私は利用したことがないのでわからないです)
また、生徒に一定の学力があれば、生徒の記述を画面に映さなくても、講師の板書さえ見えれば大きな支障はないと思います。
もう一つ、Skypeを使っていて感じる不便が、接続がやや不安定だという点です。
接続の安定性
Skypeを利用していると、ときどき音声が途切れる現象があります。おそらく私のインターネット回線の遅さが原因の一つだろうと思います。
定期的に長時間利用していると、この現象にちょくちょく出くわすのですが、そのたびに会話が止まったり、会話をやり直す必要があって少しストレスを感じていました。
ほかの無料で使えるビデオ通話を見てみると、Skypeがやりとりするデータ通信量は結構大きいようで、それも影響しているようです。
Skypeはわかりやすい画面デザインで、パソコンに不慣れな子供でも扱いやすい設計のため、ユーザインタフェースの点では気に入っているのですが。
もっと通信量が小さくて接続が安定しているもので、オンラインホワイトボードも兼ね備えている無料のビデオ通話のアプリケーションも出ています。
よく見かけるのがzoomです。
ビジネス用のものですが、 Skypeと比べると通信量が10分の1なので接続の安定性は一気に改善するだろうと思います。
設定も簡単。ゲスト側(接続先の相手)はアカウント設定すらいりません。
こちらの記事がとてもわかりやすかったです。
個人利用での対応策
今のところ、私はSkypeと同時に、無料のオンラインホワイトボードを使って教えています。書き込みには、ペンタブレットを利用して。
ただ、書き込みは私だけで、アキはその板書を見るだけです。アキの数式や英語の書き間違いは、会話でのやり取りで確認しつつ、宿題で提出される写真画像を見て指摘しています。
書画カメラを使った方法もいいなと思うのですが、書画カメラはそこそこ値段が張るのと、Skypeでは2つのカメラの映像を一緒に使えないようなので、現状ではちょっと無理っぽいです。(Skypeと別のアプリケーションも起動させれば対応可能のようですが)
zoomはインストールして操作画面の使いやすさを確認しています。機能的にはとても充実していますね。ホワイトボード機能があってうれしい。
あとは中学生でも使いやすいと感じるかどうかですね。近々、実際に勉強会で試して、お互いの使いやすさを確かめようと思っています。
*オンラインホワイトボード
このWhitebord Foxというサイトが簡単で利用しています。無料で、登録も何もいりません。自動翻訳しているのか、ページに表示される日本語がちょっと変ですが。
開いたホワイトボードページのURLを相手に送り、同じページにアクセスするだけでお互いに書き込めます。
Whiteboard Fox - Simple Online Whiteboard
こちらの記事を参考にして選びました。
*オンライン学習で最初にそろえる機材ですが、もしノートパソコンならカメラ内蔵のものが多いので、カメラはいらないです。
マイクもスピーカーも標準で付いていると思いますが、ヘッドセット(マイク付きヘッドホン)があるとお互いに声を聞き取りやすく会話がスムーズになります。
関連する過去の記事です。よかったらどうぞ。
*1:ここでのオンライン学習は、教える側、教えられる側が同時にパソコンを接続して、音声と映像をやりとりする形態を前提に書きます。動画配信やデジタル教材などは除きます。