音読する中学英語

中学英語とオンライン勉強会について記録するブログです。

先に日本語訳を読む

高校生向けの英語の参考書は、文法、解釈、長文読解、作文など、どの分野でも音声付きがあたり前となり、その形式も付属CDから無料の音声ダウンロードが主流になりつつあります。中学生向けの参考書も音声付きが増えつつありますよね。

それらの教材はたいてい、英文、日本語文が並んでいて、すぐに意味が確認できるようになっています。NHKラジオの英語教材も同様です。
これは、読解の勉強を軽視しているのではなく、英文を理解した後の音読へ便宜を図り、理解した英文を使えるレベルにまで引き上げるための配慮からでしょう。 

まず読めるように

私は中学生にこそ、この配慮が必要じゃないかなと感じています。

英語の理解だけでなく、英語を使うことを目指す今の教科書では、読むだけでなく、聞く、書く、話すも授業でやらなければなりません。きっと、学校の先生も限られた授業時間の中でやることが多くて、生徒もついていくのが大変と思います。

一方で、高校3年生で英検準2級程度、中学3年生で英検3級程度の学力に到達する生徒は、まだ4割ぐらいしかいません。
一般的な教科書を適切な方法で習得していれば、高3で準2級、中3で3級は十分合格できるレベルですので、かなりの生徒が消化不良を起こしているようです。

消化不良を起こした子たちは、聞く、書く、話すの以前に、教科書の基本的な読みもあやしくなってきます。

日本語訳を用意する

英語を理解するだけではなく、使うことを目指してゴール設定を高くしたのだから、スタート地点は以前より楽にして、先に日本語訳を用意してはどうでしょうか。
目指す目標の高さに対して、現状では日本語訳も、音声CDもなく、生徒に用意されている手段が不足しています。

まず日本語で文章の意味をだいたい理解してから、英文を読むことで、英語を勉強することのハードルが下がります。少し余裕をもって、文法、単語、熟語を吸収する作業に入れます。

特に中学英語は、全て暗唱しても良いぐらいの基本なので、一文ずつ訳読している時間を減らし、音読する時間へ 回してあげると良いです。

日本語訳の準備方法はいくつかあります。

  • 教科書ガイドを買う
  • 周囲の誰かが訳す
  • インターネットで日本語訳を探す
828サンシャイン 教科書ガイド学習の友 2年

828サンシャイン 教科書ガイド学習の友 2年

 

 私も、教科書の1学期の範囲を訳して、教えている子に以下のようにプリントで渡しました。自分の勉強にもなってなかなか面白かったですよ。

きれいな日本語にはせずに、英文を前から主語、動詞の順に直訳すると、英語と日本語を照らし合わせる時にやりやすいはずです。教えるときも、先に日本語訳を軽く確認して内容を把握してもらった上で、英文に入ります。

教科書の日本語訳プリント

英文、日本語文、音声の3つで1つの教材です。

おそらく、外国語を理解するだけでなく、話すレベルまで練習したことのある指導者なら、この3つを指導の冒頭から使っているはずです。

 最後に、TOEICを通じて英語を使うことを目的に指導されている澤田健治さんが、日本語訳を先に読む意義について記事にまとめておられます。
リンクを載せますので、ご参照ください。

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