中2英語のつまずき
高校入試の英語が、読解に加えてコミュニケーションも重視するようになって、教科書も変わりました。
今の教科書は、読む、聞く、書く、話すを盛り込んだ意欲的な内容です。
意欲的な教科書
英語教育に熱心な学校や塾では、入試の変化に応じて、英語の音声を使いながら音読をして、多読もしていると思います。
一方で、教科書を使いこなせず、音声も使わず、ワークで文法問題を宿題に出して、その単元を終わりとしている学校や塾もあると思います。その結果、英語につまずいた子は、初歩的な読みすら習得できない可能性もあります。
また、注意が必要なのは、高校入試の英語がコミュニケーション重視に変化したとはいえ、依然として読解の配点は高く、文章の長文化が進んだことです。とにかく文章が長いです。
一般的な中学英語の教科書一冊で掲載語数はおよそ2000語のところ、高校入試の長文は1000語前後、多いところだと2000語近く読ませます。つまり1年かけて教科書で読んだ文章を入試で読む必要が生じます。
特に公立中学では、入試の傾向と普段の授業とのギャップが大きい可能性があります。普段読んだこともない長さの長文読解と、リスニング、英作文を課されることになります。
中2で扱う重要文法項目の多さ
中学2年生の授業では、重要な文法事項が一気にやって来ます。
ですが、中2って学校にも慣れて、油断しがちなんですよね。そして、中1まで分かっていた英語が徐々に分からなくなってきます。
中2英語について、大学受験やTOEICなどで英語を指導しておられる森田鉄也さんのtwitterのツイートです。
土岐田先生の著書 中2英語が面白いほどわかる本 をいただきました。よく大学の授業では話すけど、ほとんどの学習者は中2文法でつまずく!大学の授業でも、中2レベルの文法をきちんと理解が出来ていないため伸びない、英語の授業について行けないという人が多い。 pic.twitter.com/LQPymIgb0U
— 森田鉄也 (TOEIC・東進・河合塾講師) (@morite2toeic) 2018年6月4日
書店に並ぶ大人のための入門英語教材のほとんどが中学英語の復習を扱うことからも、その重要性は軽視できません。
中学生の場合、復習のための教材は教科書とCD、学校のワークで足ります。ですが、学校の先生の説明があることを前提に教科書も学校のワークも簡潔な説明しかありません。苦手な子が取り組もうとしても難しいんですよね。
だから、本人の好みに応じて、わかりやすい解説がついた入門レベルの参考書や、教科書ガイドの利用、映像授業を取り入れるなど、ハードルを下げてあげるのが良いと思います。(関連記事 中学英語の入門参考書 映像授業の利用)
もし一人での自習が難しければ、英語指導に熱心な個人塾、オンライン家庭教師などで、適切な指導者を見つけるのも良いと思います。
中3になる前に
中学3年生になると、また新しい文法事項が出てきます。
- 現在完了形
- 現在分詞、過去分詞
- 不定詞の続き
- 関節疑問文
- 関係代名詞
これらを3年生で学びながら1、2年生の復習をして、さらに他の4教科も同時に進めるとなると、かなりしんどいと思います。
苦手な子は2年生の前半のうちに、動き始めたいです。